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ちょっとショック
「また 入院だ・・・
本当は入院したくないんだけどね」
「わかる〜
入院すると体がしびれるって
言ってたものね
でも体に薬を
入れないといけないから」
「うん しかたないね
この次逢えるのは
12月の頭だよ」
「うん わかった
三月になったら
結構時間があくの
ゆっくり逢えるといいわね」
そういった私に彼は
「ん〜 それまで生きてるかどうか
わかんないからね・・・」
私の胸の中で
紙風船が割れたような気がした
「でも お医者さんに
なにか言われたわけじゃないでしょ?」
「癌自体は 今すぐ
どうのっていうわけじゃないけど
抗がん剤で抵抗力が
無くなってる時に
肺炎起こしたら
その場でおしまいになるからね」
おしまい・・・
そんな言葉
聞きたくないわよ・・・
「肺癌ていうのは
3年 生きられるのが
何パーセントって
決まってるんだよ
かなり高い確率の統計が有る
もちろんそれより
短い場合もあるし
長い場合も有るし
そのためにも体力付けないとね
この一年乗り切れば
なんとかなるから」
「そうね 沢山食べて
体力付けないとね」
「そうだね・・・
楽しい事を考えようと思っているけど
現実は厳しいよ・・・」
やだやだ・・・
考えたくない
最後の日が来るなんて・・・
いやな事は全部忘れて
楽しい事
いっぱいしなくちゃね
22 November 2004
Music by 遠来未来